町内会改革ファーストペンギン~⑭ 町内会に顧問弁護士はあり得るか?

  1. 東京都北区議会議員の吉岡けいたです。
    ブログカウントダウン100に挑戦中。本日26回目、町内会改革テーマで14回目。

企業と契約する顧問弁護士というスタイルが近年、目立ちます。今日の改革テーマは地域組織と専門職、その中で一番最初に弁護士との連携について。

 

町内会の課題はさんざん説明してきましたので、弁護士業界の課題点を簡単にお伝えします。

  1. 企業内弁護士の増加ペースが加速し、弁護士人口において二けたになりそうな勢い。法律事務所で働くスタイルを前提に作られてきた制度が変革し、地域や行政との関係性についても弁護士側と契約する側双方に意識変革が生まれている。
  2. 新規分野の開拓は容易でなく、既存の法律や専門分野ではすでに実績のある弁護士が立場を築いている。
  3. 弁護士の半数近くが東京に集中するため、特に東京で同業者弁護士間の競合が激しい。結果として価格競争が行われ、年収が500万円以下の弁護士が多数生まれている。
  4. 司法制度改革による弁護士増加により、若い弁護士が増えたことは良い事であるが、需給バランスが崩れて、士業報酬としては弁護士業が高額所得であるとは言えない状況になった。
  5. 福祉に関する法律やトラブルについて強い弁護士は増えてきたが、地域に根差した地域密着型の弁護士事務所は増えていない。訴訟の数は全体的に減少してきており、かつ福祉や土地の問題など無料で行政が対応する事も増えているため、弁護士の仕事に結びつかない。

 

ストーカー規制、貸金融法改正、暴力団規制など、今は社会の法改正により訴訟件数、刑事事件数が減ってきました。ある意味、平和的に問題を訴訟にする前に行政や民間サービスによりトラブルを回避できる仕組みになってきてます。

しかし、訴訟や事件化まではしないが、生活の困りごとは増えており、地域課題も複雑多様化してきています。

  • 自転車のトラブル。接触事故、危険運転による被害
  • 近隣トラブルの増加。騒音、ペット問題、受動喫煙。
  • ゴミ屋敷によるトラブル、異臭、空き家増加による管理不安の苦情
  • 高齢者の金銭管理、施設入所、近所とのトラブル発生に対して行政や介護サービスでは対応できない諸問題
  • 精神障がいがある方で、高齢のご両親が亡くなり、一人で生活が出来なくて困っている
  • 会社とのトラブル、同僚とうまくコミュニケーションが取れない、社会生活になじめない、コミュニケーション障がい
  • 中高年の貧困問題。40代、50代で仕事が無いか低収入のものしかなく、最低限の生活が送ることもぎりぎりで不安
  • 女性の貧困問題。シングルマザーで職がない、子が小さくて働けない。風俗業から抜け出せない。精神不安。目に見えない地域課題、社会問題が多く、こうした問題に弁護士が地域で取り組むことができる仕組みを創る事こそ町内会改革となります。
  • 改革案
  1. 地域ごとに顧問弁護士と契約する仕組みづくり。登録制度でなく、地域組織が希望する弁護士を募集。定額の顧問報酬は発生しないが、相談や事件が生じた場合、優先して契約弁護士に相談が集まる。契約弁護士は地域のために法律知識を活かし、円滑に解決する仕事を進め、地域治安を維持させる。狭い地域の中であり、丁寧な仕事ができないなど不評があれば、契約継続が難しくなるため、適性の無い弁護士は自然に排除される。
  2. 地域の顧問弁護士が、地域自治会との関係性を強化し、町内会問題についての助言をできる仕組みとする。
    町会の法務相談業務については報酬は相談の上。自治が基本の町会業務であり、高い報酬は期待できないが、地域貢献をすることで地域の方と顔なじみになり、そこから個人の信頼と評価で契約に結び付けることが可能になる。地域にとってもプラス。
  3. 地域の成年後見制度利用促進に地域弁護士が関わる。
    弁護士単独では困難な福祉案件も、社会福祉士、医療ソーシャルワーカー、地域の介護ケアマネと協同し、相互支援で成年後見制度を利用し、権利擁護を進める。

 

上記の仕組みが地域で進めば、開かれた町内会改革に結びつきます。ここは、行政主導ではできない改革であり、政治でも強制的に法律は作りにくい。地域課題に関心ある弁護士と専門職が提携するモデルをつくり、弁護士組織が注目できるまでの完成度が得られたら、導入が進むと期待します。


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